第1問では、毎回仕訳問題が5問出題されており、今後もこの傾向は変わらないと思います。
新範囲になってから、仕訳問題のレパートリーが増えており、過去に類を見ない問題が多く出題されていますので、どこまで対応できるかが合格の鍵を握ってくるでしょう。
これらは、過去の仕訳を暗記しても対応できませんし、テキストの仕訳例を暗記してもそのまま出題されるわけではないので、対応できません。個々の論点の理解を怠らず、基礎的な部分をしっかり積み上げるほかないかと思います。ただし、1~2問は過去問のリピートであることが多いため、出題例を知るために過去問も参考にするとよいかと思います。
第2問は、固定資産取引、有価証券取引、商品売買取引などの個別論点が主に出題されます。株主資本等変動計算書などの出題実績もあるため、問題の中で最も自由に出題できる場所が第2問です。何が出題されるかは分からないため、日々の学習で培った基礎力が鍵となります。
個別論点の学習をしっかり行ったうえで、模擬問題等を確認し、できなかった箇所はフォローを怠らないように心がけて下さい。
第3問は、貸借対照表や損益計算書、精算表の作成など、決算に関する問題です。特に近年は、財務諸表の表示に重点を置いた出題がなされる傾向にあります。
ひとつひとつの決算整理事項に関する難易度が年々高まっていますが、理解して基礎力を付けていれば、対応できる問題が多いかと思います。ただし、本当に解けないような問題(2級の試験レベルでない)も稀に存在するので、模擬問題や過去問題で、捨てるべき問題を見極める力もつけましょう。
主に費目別計算、部門別計算、個別原価計算、本社工場会計などが出題されます。費目別計算の比率が大きく、かつ過去問類似の出題が多いため、工業簿記の一巡が理解できており問題慣れしていれば、解答は容易だと思われます。
ただし近年、難易度は高くないものの、理解していないと解けないような出題の仕方が目立ちます。解き方を覚えるだけではなく、項目に関する根本的な理解が必要だと感じます。
主に総合原価計算や標準原価計算、直接原価計算、CVP分析などが出題されます。また近年、難易度は高くないものの、理解していないと解けないような出題の仕方が目立ちます。解き方を覚えるだけではなく、項目に関する根本的な理解が必要だと感じます。
試験回 | 第1問 | 第2問 | 第3問 | 第4問 | 第5問 | 合格率 | 個別総評へ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第147回 | 仕訳問題 | 企業結合/連結会計 | 損益計算書 | 本社工場会計 | 標準原価計算 | 総評 | |
第146回 | 仕訳問題 | 銀行勘定調整表 | 精算表 | 標準原価計算 | 単純総合原価計算 | 47.5% | 総評 |
第145回 | 仕訳問題 | 株主資本等 変動計算書 |
貸借対照表 | 部門別計算 | 直接原価計算 | 25.0% | 総評 |
第144回 | 仕訳問題 | 商品売買 | 精算表 | 費目別計算 | 単純総合原価計算 | 13.4% | 総評 |
第143回 | 仕訳問題 | 固定資産 | 損益計算書 | 個別原価計算 | 標準原価計算 | 25.8% | 総評 |
第142回 | 仕訳問題 | 株主資本等 変動計算書 |
貸借対照表 | 標準原価計算 | 工程別総合 原価計算 |
14.8% | 総評 |
第141回 | 仕訳問題 | 有価証券 | 精算表 | 本社工場会計 | 直接原価計算 | 11.8% | 総評 |
第140回 | 仕訳問題 | 伝票会計 | 損益計算書 | 標準原価計算 | 等級別総合 原価計算 |
34.5% | 総評 |
第139回 | 仕訳問題 | 固定資産 | 貸借対照表 | 部門別計算 | CVP分析 | 21.8% | 総評 |
第138回 | 仕訳問題 | 株主資本等 変動計算書 |
貸借対照表 | 個別原価計算 | 単純総合原価計算 | 26.4% | 総評 |
第137回 | 仕訳問題 | 銀行勘定調整表 | 損益計算書 | 費目別計算 | 組別総合 原価計算 |
34.6% | 総評 |
第136回 | 仕訳問題 | 伝票会計 | 本支店会計 (内部利益・未達取引含む) |
費目別計算 | 直接原価計算 | 41.6% | 総評 |
第135回 | 仕訳問題 | 固定資産 | 精算表 | 部門別計算 | 標準原価計算 | 22.5% | 総評 |