簿記なんでも掲示板　投稿詳細

• ベストアンサー 2021/02/26 12:04:14 【《CPA》田畑　勇斗さん】 いいね！ 1
  解答・解説の￥50,000－￥30,000＝￥20,000は結論から言えば、
  期中の引当金を￥30,000取崩しているのではなく、
  「引当金の設定をする必要のない金額を引く」ことをしています。
  
  下記の例題で説明します。
  
  ＜例題＞
  　ＡさんはＢさんに商品を￥1,000で販売した。
  Ａさんは１年間だけ商品の品質保証を付している。
  その保証費用として￥10を見積もっている。
  
  
  ⑴ 引当金を設定する場合の仕訳
  
  （借方） 商品保証引当金繰入 ￥10 （貸方）商品保証引当金 ￥10
  　　　※ この場合の「商品保証引当金繰入」は翌期において生じる保証費用を
  　　　　 当期のうちにあらかじめ計上（費用処理）しています。
  
  ⑵ ⑴の翌期に保証費用を支払った場合の仕訳
  
  （借方） 商品保証引当金 ￥10 （貸方）現金又は当座預金 ￥10
  　　　※ この場合に「商品保証費」を計上しないのは、前期のうちに
  　　　　「商品保証引当金繰入」として計上（費用処理）しているからです。
  
  ⑶ 仮に当期（引当金を設定する前）に保証費用を￥7支払っている場合
  
    ① 保証費用支払時の仕訳
  
  （借方） 商品保証費 ￥7 （貸方）現金又は当座預金 ￥10
  
    ② ①の後、引当金を設定する場合の仕訳
  
  （借方） 商品保証引当金繰入 ￥3 （貸方）商品保証引当金 ￥3
  　　　※ この場合に「商品保証引当金繰入」を￥10計上しないのは、当期のうちに
  　　　　「商品保証費を￥7支払済み」であって、翌期において生じる保証費用は￥3しかないため。
  
  つまり、当期に販売した商品のうち、保証費用を支払った分は引当金の設定は不要であるため、
  今回の模擬問題の計算は本来引当金を設定すべき金額の￥50,000から、当期にすでに支払済み（引当金を設定する必要がない）である￥30,000を
  差し引いた￥20,000が、当期の品質保証引当金の設定金額となります。