難易度:普通
評価:
※本問題は、第158回試験以前の問題です。第158回試験から適用されるネット試験と同様の試験内容ではありません。ご了承ください。
《第1問》
仕訳問題です。商品売上、手形割引、店主引出、租税公課および小口現金について出題しています。2および5は基本的な内容ですので確実に正答していただきたいです。1は他店振出しではなく、当店振出しの約束手形の裏書譲渡であるため支払手形の減少になります。3は店主個人にかかる支出であるため、会計上費用として取り扱わない点に注意しましょう。
《第2問》
補助簿から仕訳を推定する問題です。商品仕入にかかる発送費の取り扱い、当座借越、分記法を理解しているかを問うています。分記法は、商品を仕入れた際に商品勘定を用い、販売の際に原価部分を商品勘定から減額し、利益部分を商品売買益勘定で処理する方法です。普段馴染みがある3分法と、どの部分が違うのかを中心におさえていただければ、理解しやすいと思います。3級ではあまり出題されない論点ではありますが、これを機に今一度復習していただければと思います。
《第3問》
合計残高試算表に関する問題です。資料には二重取引が含まれているため、同じ取引を2回処理しないように注意してください(例えば1.f.と2.h.の取引)。また、給料や借入金の当座支払額は、源泉所得税(預り金勘定で処理をする)や支払利息が控除された後の金額になっています。当座支払額をそのまま給料や手形借入金としないように注意してください。
《第4問》
語句選択の問題です。簿記は理論にもとづいて会計処理がおこなわれます。簿記を学習する上ではつい計算に力を入れがちですが、会計処理を行う背景も併せた学習を意識することで今まで点でしかみてこなかった処理が線でつながってみえるようになり、より学習意欲が高まると思います。
《第5問》
精算表に関する問題です。債権の貸倒れについては、《第3問》でも出題しています。当期発生分、前期発生分のそれぞれが貸倒れた場合の違いを併せて復習しましょう。減価償却費の計上は直接法によっているため、減価償却累計額を計上するのではなく、減価償却費相当額を対象となった固定資産の帳簿価額から減額する点に注意が必要です。また、期中売却分については、その保有期間の減価償却費の計上を忘れないようにしてください。
<この問題に関連するキーワード>
一般商品売買
現金預金
金銭債権債務
純資産会計
帳簿組織
見越・繰延