難易度:普通
評価:
《第1問》
仕訳問題です。売買目的有価証券の売却、固定資産の割賦購入、商品保証引当金、為替予約、株式の発行(創立費の計上を含む)の論点が出題されました。難易度は平均的でしたので、4問程度の正解を確保したいところです。為替予約については、「為替予約による円換算額との差額はすべて当期の損益として処理する」という文章に注意して下さい。
《第2問》
現金預金に関する総合問題です。当座預金と現金に分けて、適切に処理することが望まれます。当座預金勘定調整表(銀行勘定調整表の一形態)を作成する問に加え、現金預金に関する様々な仕訳が問われています。ひとつひとつ丁寧に解き進める必要がありました。
《第3問》
受験生が苦手としがちな税効果会計が総合問題で出題されていますが、その反面、その他の論点が簡単になっています。総じて、高得点が望まれる問題でした。今後は、ひとつひとつの処理を素早く正確にこなす練習もしておくとよいでしょう。
また、貸借対照表はいつもの形式と異なる報告式の貸借対照表でしたが、落ち着いて解けば解答できると思われます。
《ボーダー》
第1問:16点以上
第2問:10点以上
第3問:10点以上
合 計:36点以上
《全体的なアドバイス》
近年の出題傾向を鑑みると、「各論点」の理解が最重要になってきています。単に過去の問題と同じものが解けることは試験において求められておらず、いかに「論点を組み合わせた新しい問題が解けるか」(=その場での対応力)が問われているように感じます。理論的に、ひとつひとつの計算に理由をつけて、学習を進められることをお勧めします。
<この問題に関連するキーワード>
税効果会計
現金預金
金銭債権債務
有価証券
外貨建取引
有形固定資産
その他引当金
純資産会計