難易度:普通
評価:
《問題1》
工程別総合原価計算からの出題でした。工程間の振替には、予定(正常)振替価格が用いられているため、差異の計算が手間になる反面、工程ごとの完成品や月末仕掛品の計算は、予定価格を用いない場合よりも難しくなかったと思います。ただし、工程間の繋がりが非典型であるため、工程自体の理解に時間を要したかもしれません。さらに、C工程完成品1単位を製造するために、A工程完成品2単位とB工程完成品1単位を投入することに留意する必要がありました。
計算量は多くはありませんが、点数を落とさないように注意が必要な問もいくつもありましたので、問題を正確に読み込めたかが重要でした。
《問題2》
原価計算基準における「原価の本質」に関する記述を参考に出題されています。原価計算基準を読んでおり、原価となる4要件(経済価値消費性、給付関連性、経営目的関連性、正常性)について理解できていれば、ほぼ答えられたのではないかと思います。なお、非原価項目の例については、模範解答以外にも、原価計算基準5項㈠の「経営目的に関連しない価値の減少」を参考に、具体例を答えられていれば正答と思われます。