難易度:普通
評価:
《問題1》
構造的意思決定(取替投資)からの出題でした。ネット・キャッシュフローの計算だけでなく会計上の利益計算も問われていたため、両者の違いを明確に区別できていなければ、別々に計算をしなければならず、計算が二度手間になってしまいます。解説では会計上の利益をベースにネット・キャッシュフローの作成を行っていますので区別ができていないという方はぜひ参考にしてみてください。
《問題2》
構造的意思決定(内部利益率法)からの出題でした。計算は平易であるため確実に正答できなければなりません。問3は、相互排他的投資案において正味現在価値法と内部利益率法では計算結果に相違が生じる場合があるということ自体を知っていた方は多いと思いますが、それがどのような場合に生じるのかまで抑えていた方は少なかったと思いますので、これを機に理解を深めましょう。
《問題2》
原価企画からの出題でした。典型的な用語が問われていたため、確実に正答しなければなりません。原価企画は理論的な部分が多いため苦手にされる方も多いかと思いますが、しっかりと流れを意識して学習するようにしましょう。
《総評》
全体的に標準レベルの出題だったのではないでしょうか。構造的意思決定は入り口で間違えてしまうと、その後の計算が総崩れしてしまうため、今回のような問題では多少時間をかけてでも各年度のネット・キャッシュフローは確実に正答する必要がありました。原価計算ではよく言われる話ですが、「入口こそ慎重に」という気持ちを大切にして今後の学習に当たってほしいと思います。