難易度:普通
評価:
《問題1》
材料の追加投入、正常仕損費の負担計算を中心とした工程別総合原価計算に関する問題でした。内容は比較的シンプルなものでしたので、確実に解答したいところです。
第1工程の正常仕損費は、工程を通じて平均的に発生しているため、良品の加工換算数量を基準に按分する必要があります。その際、評価額があるため、これを正常仕損品原価から控除することを忘れないでください。
第2工程では原材料Bを平均的に追加投入しているので、関係品の加工換算数量を基準に原材料費を按分する必要があります。
《問題2》
直接原価計算方式にもとづく損益計算書の作成および全部原価計算方式の営業利益を算定する問題でした。仕訳を通じて、両方式で営業利益が異なる原因となる期首・期末棚卸資産に含まれる固定費の取扱いについて問うている良い問題でした。
解答に際し、期首製品が存在しているため、先入先出法により期末製品を評価し、売上原価を算定することに注意してください。
《総評》
今回は、難易度こそ低いものの、基本的な論点について問うていました。だからといって、試験の難易度に応じて学習するのではなく、日頃から「根本的な考え方や計算」をきちんと押さえるような学習を心がけていきましょう。